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2005.6.13.monday

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6/11(土)の虹。
朝から天気が悪くて、夕方何げに外を見やったら、南の空に虹の端っこが見えた。急いでベランダに出たら、東の空にもっと大きくてしかも二重になってる虹があった。あわててデジカメ持って出直した。


 桐野夏生の「魂萌え!」と「顔に降りかかる雨」を続けて読んだ。桐野夏生は初めて。「魂萌え!」はまさに明日は我が身で読んだ。高校時代の同級生で今でも仲良くしている女四人グループが出てくるのだが、それぞれの背景や家族構成や性格がものすごくよく描き分けられていて、うなった。女どうしの間の微妙な感情のやりとりなど、女性作家ならではのいやらしいくらいの描かれかたで、うんうんと何度もうなずいてしまう。ストーリーは大きな盛り上がりとかはないのだが、登場人物がその四人以外もいずれも興味深い人物ばかりで目が離せなくなってしまう。当たり前なのだが、すっごく良い人もすっごく悪い人もいなくて、みんなそれぞれなのが、リアリティがあって、それだけに読んでいると腹が立ってくるのだ。みんな自分の立場からしか物事を見ないし、自分のことにだけに拘っていて自分のことしか言わない。とくに主人公の子どもたちに、腹が立って仕方なかった。でも、それらはみんなまさに私自身にも重なることなので、参った。
 「顔・・・」は、たぶん先に「魂萌え!」を読んだせいだと思うが、ミステリーとしては全然読んでいなかったので、まんまと騙されてしまった。やられたー!だった。ストーリーがとても良く出来ている。主人公がいやおうなく事件に巻き込まれていってしまうところは、フィリップ・マーロウみたいでかわいそう。ってことは、これはむしろハードボイルドなのか。まあ、ジャンルわけはいいか。なかなか設定も私好みだったので、続けて「天使に見捨てられた夜」を読んでみることにする。ミロはけっこう好きかも。お父さんも魅力的。
by nyoirin | 2005-06-13 10:25 | 本・読書

2015.4.1.より、身の回りの小確幸(小さいけれど確かな幸せby村上春樹)を見つけてつぶやきます。


by nyoirin