「チャーリーとチョコレート工場」と「東京奇譚集」 9.26.monday

 先週の21日水曜日に「チャーリーとチョコレート工場」を観にいったのだが、その晩から発熱。5日も寝込んでしまった。きっとウンパ・ルンパの呪だ。観たとき「これ夢に出てきそう」と思った。そうしたら、まさに熱にうなされ中に、ウンパ・ルンパが不思議な歌を唱いながらチョコレートの池の周りを整然と踊る夢を見た。くり返しくり返し・・・。でも、見ていてあんまりいやじゃなかった。寝ながらにして目眩をおぼえる感じ。中にドリスがいなかったのが少し残念なくらい。

 「チャーリー・・・」は、ティム・バートン・テイストが好きか嫌いかで決まるのではないだろうか。私は好きなほうなので、かなり気に入った。もちろん、愛するじょにーが出てるからさらにご機嫌!
 ティム・バートンはいつも彼好みのブラックな入れ物に温かーいハートの入った物語を見せてくれるからたまらない。今回も私のツボに見事にはまって、途中から涙を止められなかった。「家族」「親子」に弱いのだな。
 今回じょにーはかなり変らしいと、覚悟していったのだが、あにはからんや、ものすごく素敵に見えた。それって私だけ?あのガラスばりの摩訶不思議エレベーターに乗って去ってゆく傷心のウォンカ氏のじょにーにまた惚れなおしてしまったわ!何をやっても素敵だわ!じょにー!「早く正気に戻って!男に戻って!」と思ったけど、今回は許してあげよう。
 
 毎日熱が上がりはじめる前に、村上春樹の「東京奇譚集」を読んだ。最初の二作は新潮に掲載されたときに立ち読みで読んでいたので、「どこであれそれが見つかりそうな場所で」から読みはじめて、「ハナレイ・ベイ」を最後にした。村上春樹も「海辺のカフカ」から少しテーマがシフトしてきた気がするのだが、というより、集約されてきたと言うべきか。それが今回も「品川猿」にはっきり見られると思う。私が、誰にとっても最重のテーマなのではと考える「親子」の問題だ。「親子関係」。
 名前を盗んだ品川猿が主人公のみずきにこう言う。
「あなたは現在のところ、問題ない、幸福な結婚生活を送っていらっしゃるように見えます。実際に幸福なのかもしれません。しかしあなたはご主人を深く愛してはおられない。そうですね?もしお子さんが生まれても、このままでいけば、同じようなことが起こるかもしれません」
 悪しきものの継承。私もこれを最も恐れている。
 最後にみずきは猿から名前を返してもらう。「彼女は再びその名前とともに生活していくことになる。ものごとはうまく運ぶかもしれないし、運ばないかもしれない。しかしとにかくそれがほかならぬ彼女に名前であり、ほかに名前はないのだ」
 親からどのように育てられたとしても、人の生はその人のもの。ほかに取り替えのきかないその人の命なのだ。それがどのようなものであれ、自分は自分を認め受け入れなければならない。ほかに自分はいないのだから。自分の命を他の誰かに生きてもらうことはできないのだから。
 
 
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by nyoirin | 2005-09-26 19:06 | 映画・ドラマ

2015.4.1.より、身の回りの小確幸(小さいけれど確かな幸せby村上春樹)を見つけてつぶやきます。


by nyoirin